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[2020年最新]キャリアアップ助成金とは?

今回は、キャリアアップ助成金とは何かについて詳しく説明していきます。

キャリアアップ助成金とは ?

有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者などの非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するために、正社員化・処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度のことです。

労働者の意欲、能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保するために、この助成金制度は活用されています。

キャリアアップ助成金 7つのコース

キャリアアップ助成金には、2020年7月現在で7つのコースに分かれています。

コース名とそのコースの目的は以下の表のようになっています。

コース名目的
正社員化コース有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に助成
賃金規定等改定コースすべてまたは一部の有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を増額改定し、昇給した場合に助成
健康診断制度コース有期雇用労働者等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、延べ4人以上実施した場合に助成
賃金規定等共通化コース有期雇用労働者等に関して正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、適用した場合に助成
諸手当制度共通化コース有期雇用労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に助成
選択的適用拡大導入時処遇改善コース労使合意に基づく社会保険の適用拡大の措置の導入に伴い、その雇用する有期契約労働者等について、 働き方の意向を適切に把握し、被用者保険の適用と働き方の見直しに反映させるための取組を実施し、 当該措置により新たに被保険者とした事業主に対して助成
短時間労働者労働時間延長コース短時間労働者の週所定労働時間を延長するとともに、処遇の改善を図り、新たに被保険者とした場合に助成

キャリアアップ助成金の支給対象事業主

この助成金の対象となる事業主は以下の通りです。

資本金の額・出資の総額または常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
卸売業 1億円以下100人以下
その他の業種 3億円以下300人以下

また、その他の支給対象となる事業主の要件については以下が挙げられています。

・雇用保険適用事業所の事業主であること

・雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている事業主であること

・雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対し、キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定を受けた事業主であって、以下の(1)に該当しない事業主であること

(1) 「キャリアアップ計画書」の内容(実施するコース)に講じる措置として記載していないにもかかわらず、取組実施 日の前日までに「キャリアアップ計画書(変更届)」を提出していない事業主であること。

・該当するコースの措置に係る対象労働者に対する労働条件、勤務状況及び賃金の支払い状況等を明ら かにする書類を整備し、賃金の算出方法を明らかにすることができる事業主であること。

・キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主であること

キャリアアップ助成金の支給額

キャリアアップ助成金には全部で7つのコースがありますが、それぞれのコースの支給額とその要件については以下の通りです。

正社員化コース

有期→正規1人当たり 57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)
有期→無期1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)
無期→正規1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

* < >は生産性の向上が認められる場合の額、( )内は中小企業以外の額

* <①~③合わせて、1年度1事業所当たりの支給申請上限人数は20人まで>

賃金規定等改定コース

・すべての有期雇用労働者等の賃金規定等を2%以上増額改定した場合

対象労働者数
1人 ~ 3人1事業所当たり 95,000円 <12万円>( 71,250円<90,000円>)
4人 ~ 6人1事業所当たり 19万円 <24万円>(14万2,500円 <18万円>)
7人 ~ 10人1事業所当たり28万5,000円 <36万円>( 19万円 <24万円>)
11人 ~ 100人1人当たり 28,500円<36,000円>( 19,000円<24,000円>)

・一部の賃金規定等を2%以上増額改定した場合

対象労働者数
1人 ~ 3人1事業所当たり 47,500円<60,000円>(33,250円<42,000円>)
4人 ~ 6人1事業所当たり 95,000円 <12万円>(71,250円<90,000円>)
7人 ~ 10人1事業所当たり14万2,500円 <18万円>(95,000円 <12万円>)
11人 ~ 100人1人当たり 14,250円<18,000円>( 9,500円<12,000円>)

健康診断制度コース

1事業所当たり38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)

*1事業所当たり1回のみ

賃金規定等共通化コース

1事業所当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)

*1事業所当たり1回のみ

諸手当制度共通化コース

1事業所当たり38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)

*1事業所当たり1回のみ

選択的適用拡大導入時処遇改善コース

1事業所当たり 19万円<24万円>(14万2,500円<18万円>)

*  1事業所当たり1回のみ

・措置該当日以降に新たに社会保険の被保険者となった有期雇用労働者等の基本給を 一定の割合以上増額した場合、基本給の増額割合に応じて以下の助成額を加算

2%以上3%未満1人当たり 19,000円 <24,000円>(14,250円<18,000円>)
3%以上5%未満1人当たり 29,000円 <36,000円>(22,000円<27,000円>)
5%以上7%未満1人当たり 47,000円 <60,000円>(36,000円<45,000円>)
7%以上10%未満 1人当たり 66,000円 <83,000円>(50,000円<63,000円>)
10%以上14%未満1人当たり 94,000円<11万9,000円>(71,000円<89,000円>)
14%以上1人当たり13万2,000円<16万6,000円>(99,000円<12万5,000円>)

*支給申請上限人数は45人まで

短時間労働者労働時間延長コース

1人当たり22万5,000円<28万4,000円>(16万9,000円<21万3,000円>)

・労働者の手取り収入が減少しないように週所定労働時間を延長するとともに基本給を昇給し、新た に社会保険に適用させた場合

(令和3年3月31日までの暫定措置)

1時間以上2時間未満1人当たり 45,000円 <57,000円>( 34,000円< 43,000円>)
2時間以上3時間未満1人当たり 90,000円<11万4,000円>( 68,000円< 86,000円>)
3時間以上4時間未満1人当たり13万5,000円 <17万円>(10万1,000円<12万8,000円>)
4時間以上5時間未満:1人当たり 18万円<22万7,000円>(13万5,000円< 17万円>)

*1年度1事業所当たり支給申請上限人数は45人まで

受給までの流れ

支給申請の流れについては正社員コースとそれ以外のコースで実施する事や必要な書類、申請期間が異なりますので、申請するコースに応じた手続きが必要です。

以下がキャリアアップ助成金の受給までの流れとなっています。

   1.キャリアアップ計画の作成・提出

雇用保険適用事業所ごとに「キャリアアップ管理者」を配置するとともに、労働組合等の意 見を聴いて「キャリアアップ計画」を作成し、管轄労働局長の認定を受けます。

   2.規則改定や取り組みの実施

正社員コース

就業規則等の改定 → 就業規則等に基づく正社員等への転換 → 転換後6ヶ月の賃金の支払い

処遇改善関係コース(正社員コース以外)

取り組みの実施 → 取り組み後6ヶ月の賃金の支払い

   3.支給申請

   4.審査、支給決定

キャリアアップ助成金に必要な計画

助成金の利用に当たっては、「有期雇用労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」に剃って、キャリアアップ計画を作成する必要があります。

キャリアアップ計画とは、有期雇用労働者等のキャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるため、今後のおおまかな取り組みイメージ(対象者、目標、期間、目標を達成するために事業主が行う取り組み)をあらかじめ記載するものです。

キャリアアップ計画作成の留意点

・ 3年以上5年以内の計画期間を設定

・「キャリアアップ管理者」の決定

・「有期雇用労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」に沿って、おおまかな取り組みの全体の流れを決定

・計画対象者、目標、期間、目標を達成するために事業主が行う取り組みなどを記載

・計画の対象となる有期雇用労働者や無期雇用労働者の意見が反映されるよう、有期雇用労働者等を含む事業所における全ての労働者の代表から意見を集める

ガイドラインの主な内容

キャリアアップに向けた管理体制の整備有期雇用労働者等のキャリアアップに取り組む人を「キャリアアップ管理者」として位置付け
計画的なキャリアアップの取り組みの推進キャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるため「キャリアアップ計画」を作成
正規雇用労働者等への転換有期労働契約から正規雇用・無期労働契約への転換、無期労働契約から正規雇用への転換、転換後の処遇への配慮、正規雇用労働者への転換制度の対象者の範囲・方法・評価基準などの設定への配慮
処遇改善職務分析・職務評価の手法、ジョブ・カードや職業能力評価基準の活用などによる職務の内容や職業能力の評価、職務の内容などを踏まえた処遇への反映、法定外健康診断の導入、正規雇用労働者との賃金規定等および諸手当に関する制度の共通化、短時間労働者の希望に応じた社会保険適用に向けた賃金の引上げまたは所定労働時間の拡大
人材育成・職業能力や希望するキャリアパスに応じた計画的な教育訓練などの実施(目標の明確化)
・若者に対するジョブ・カード制度を活用した実践的な教育訓練の実施

支給申請期間

支給申請期間については、各コースで以下のようになっています。

正社員コース転換または直接雇用した対象労働者に対し、正規雇用労働者、無期雇用労働者としての賃金を6か月分支給した日の翌日から起算して2か月以内に申請
賃金規定等改定コース対象労働者の賃金規定等を改定した(賃金規定等の増額を適用した)後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に申請
健康診断制度コース対象労働者延べ4人以上に健康診断を実施した日※2を含む月の分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に申請
諸手当制度共通化コース対象労働者に、初回の諸手当の支給後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に申請
選択的適用拡大導入時処遇改善コース①本コース本体部分及び生産性の向上を図るための取組(研修制度や評価の仕組みの導入)に係る加算の場合措置該当日以降6か月の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に支給申請
②措置該当日以降に新たに社会保険の被保険者となった有期雇用労働者等の基本給を一定の割合以上増額し、助成額の加算の適用を受ける場合対象労働者の基本給を増額後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に支給申請
短時間労働者労働時間延長コース短時間労働者の週所定労働時間延長後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に支給申請

まとめ

キャリアアップ助成金には7つのコースでその目的や支給額などが大きく異なります。

中小企業のみなさまが、助成措置を活用しつつ、有期雇用労働者等のキャリアアップを積極的に図る際に、必ず役立つことと思います。

もし、困ったことがあれば弊社までお問い合わせください。

参考文献